エアコンに冷媒ガスを補充する

DIYする

冷媒ガスが減少して、ダイキンのエアコンが動作しなくなりました。それでDIYでガス充填しました。予想より簡単な作業で、よく冷えるようになりました。費用も少ないです。今回は、スマートホームには関係のないアナログな話題ですみません。

エアコンが異常停止

自作スマートリモコンで使用していたダイキンのエアコンが動作しなくなりました。電源を入れて30分くらいすると停止してしまいます。その間、風は出るものの、冷風は出ません。ダイキンのマニュアルによると、リモコン操作でエラーコードがわかるようです。リモコンからエラーコードに対応した赤外信号を順番に送っていくと、合致した時にビープ音で知らせてくれる仕組みです。その結果、フィルターの目詰まり、もしくは、冷媒ガス不足が原因でした。フィルターは綺麗でしたので、ガス不足です。

業者さんにきていただくのは厄介ですし、結構料金もかかるようです。一方でYouTubeで探すと、DIYによるガス充填の方法が多数紹介されていました。ガス代や必要工具の代金も意外と安いです。参考にした動画の一部は以下です。これ以外にも参考になる動画が多数ありました。

必要な部材・工具を揃える

今回用意した部材、工具は以下です。

冷媒ガス

必須なのが冷媒ガスです。冷媒ガスにはいろいろな種類があるので、エアコンに対応したガスを選びます。対応ガスの種類と充填量は、エアコンマニュアルや、室外機本体に記載されています。今回のエアコンの室外機を見ると、R410Aという種類の冷媒が、950g充填されていることがわかりました。

10kgボンベ入りのR410AガスはAmazonで買えました。 購入時は16,500円でしたが、現在は19,000円になってました。エアコンに入っている量が1kg未満なので、継ぎ足す量はもっと少ないです。10kgは多すぎるのですが、これしかないので仕方ありません。

バルブ、ホース、圧力計

ボンベを室外機に接続するホースも必須です。圧力計もあると便利です。マニホールドゲージのセット製品を買うと、ホースや継ぎ手も含まれているのでお得に思いました。Amazonの商品です。下の写真のように、ボンベに引っ掛けて使えます。

Gauge

このセットには各種の継ぎ手が同梱されていたのですが、今回の室外機に接続するための変換バルブが不足してました。そこでAmazonで下の写真の製品を購入しました。室外機にあるガス注入口には、タイヤの注入口のようなピンがあり、通常は中の圧力で押されて注入口が閉ざされています。このバルブの黒いつまみを回すと、ピンを押し込んでくれるので、ガスを注入することができます。

Bulb

ここまでが、ガス充填作業に必須のアイテムです。以下は、あると便利な道具です。

重量計

ガスが何g充填されたかを確認するために、デジタル重量計があると便利です。25kgまで測れるデジタル重量計をAmazonで購入しました。ボンベごと載せて、ガスの使用量を計測します。

Digital Scale

ガス漏れ検知器

冷媒ガスが抜けてしまう原因に、ガスを流すパイプの継手からのガス漏れがあるそうです。集合住宅の大規模修繕で、室外機を移動させると、継ぎ手に力が掛かってガス漏れするようになる場合があるそうです。心当たりがあったので、ガス漏れをチェックしました。ガス漏れがある場合、石鹸水を継ぎ手に付けると泡立つこともあるそうです。石鹸水では問題ありませんでしたが、念のためにガス漏れ検知器も使ってみました。Amazonで売られてます

Leak tester

これでもガス漏れは検出されませんでした。配管からのガス漏れがなくても、経年変化で少しずつガスが減ることも、またよくあることのようです。

継ぎ手からのガス漏れがある場合は、継ぎ手を再加工することになり、そのための工具(2万円くらい)が追加で必要です。また、加工した後に真空引きする必要があり、真空ポンプ(1万円くらい)も買うことになります。今回はガス漏れがなかったのでいずれも不要でした。

ということで、税・送料込みの購入時金額は以下になり、

合計27,899円となりました。業者さんにお願いするより安いです。

配管

ガスを注入するために、ボンベ、マニフォールド、室外機をホースで接続します。室外機には、ガス注入口がありますので、そこに接続します。

ホース内に空気が残ったまま配管すると、空気中の水蒸気がエアコンに入ってしまいます。これにより冷却効率が下げる可能性があります。真空引きして取り除くと完璧なのですが、冷媒ガスを少しだけ流して、ホース内の空気を追い出しても良いようです。少しの冷媒ガスを大気に放出することになりますが、R410Aはオゾン層破壊ガスでは無いので、大した悪影響は無いらしいです。

冷媒ガスを注入する

配管が終われば、あとはバルブをわずかに開いて、時間をかけて、少しずつ冷媒ガスを入れていくことになります。ボンベには20気圧くらいのガスが入っていて、今回のエアコンの中は8気圧程度でしたので、バルブを開ければ自然と注入されます。

問題は、どの程度のガスを注入するのが良いかがわからないことです。ガスが多すぎると冷却性のが悪くなったり、さらには故障する可能性もあると思われます。エアコン中の冷媒が空の状態ならば、規定量の重さのガスを入れれば良いです。でも継ぎ足す場合は、残っているガスの量が不明なので、どれだけ注入すれば良いかわかりません。YouTubeの動画では、

  • 室内機から出る風の温度が下がるまで注入する
  • 消費電力(電流でも良いと思います)が規定値になるまで注入する

などの方法が紹介されていました。いずれもエアコンを動かしながらガス注入します。そこで、以前作成した、温度センサの結果をMQTTブローカーに流すESP32を室内機の風出口に設置して、温度をモニターすることにしました。

また、冷媒ガスが不足した状態では、室外機の冷媒出口の部分に下の写真のように霜が付きます。

Freezing

ガス不足のため、コンプレッサーから出たすぐの場所で圧力低下し、温度低下してしまうからです。ガス量が増えれば、この霜が溶けて、露になるので、これもガス注入量の目安になります。

また、ガスボンベの重量から、注入したガス量がわかります。エアコンのガス量が950gでしたので、400gくらいが目安かと考えました。

というようなことを観察しながら、極少量ずつ、慎重にバルブを開けて注入しました。霜が消えて、室内機からの温度が下がり、注入ガス量が400gくらいになったところで、注入終了しました。

その結果、エアコンが異常停止することはなくなり、強力に冷えるようになりました。

まとめ

冷媒ガス不足によりエアコンが停止してしまったので、DIYでガス補充しました。思っていたよりも簡単でした。初夏に作業したのですが、真夏になっても問題なく快調に動作しています。ガスは大量に余っているので、他のエアコンが不調になったらまたガス充填しようと思います。

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