SwitchBot製品をHomeKitで使う (総集編)

HomeKitを使う
switchbot.jpより引用

SwitchBot製品をHomeKitで使うための方法をいくつか書いてきましたので、そのまとめです。SwitchBotのIoTデバイスをHomeKitに接続する方法には、HAP、Matter、Homebridge クラウド接続、Homebridge BLE接続の4通りがあります。このうちHAP接続またはMatter接続できる製品が、公式にHomeKit対応とされていて、手間がかからず安定で応答も速くお勧めです。

接続方法

SwitchBotは、多種類のIoTデバイスを国内向けに展開してくれているので、利用するスマートホームユーザも多いと思います。HomeKit対応状況は、それぞれの製品により異なります。一部の製品は公式にHomeKit対応していますし、それ以外のデバイスも、SwitchBotブランドのHomebridgeプラグインが配布されていて、Homebridgeから使用できます。これらのHomeKit接続方法を分類すると以下になります。

HAP接続

HomeKitのプロトコルであるHomeKit Accessory Protocol (HAP) をサポートする製品は、そのままHomeKitに接続できます。

この方式に対応しているSwitchBot製品は、スマートプラグのみです。です。Wi-Fi経由でHAPで接続します。スマートプラグの記事はこちらをご覧ください。安定して動作する製品で、プラグとして1番のおすすめです。

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Matter接続

SwitchBot Hub 2のMatterブリッジ機能を利用すれば、一部のSwitchBot製品をMatter経由でHomeKit接続できます。また赤外線リモコンで制御できる機器の一部も、Matter経由でHomeKit接続できます。

Matter経由でHomeKit接続可能なデバイスは、2024年1月13日時点で、

  • ロック
  • カーテン
  • ブラインドポール
  • Hub 2内蔵の温度計、湿度計
  • SwitchBotボット
  • 開閉センサー
  • 人感センサー
  • エアコン(赤外線リモコン経由)
  • そのほかのリモコン制御デバイス(On/Offのみ)

です。Hub 2にカーテンを接続し、MatterデバイスとしてHomeKitに接続した記事はこちらを、

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Hub 2から赤外線リモコン経由でエアコンなどを使用する記事は、こちらをご覧ください。

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Homebridge接続 (クラウド)

ここまで示した以外のSwitchBot製品も、Homebridgeを使えばHomeKitから使用することができます。Homebridgeを使う方法の詳細は、こちらをご覧ください。

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Homebridgeからの接続方法は2通りあります。一般的な方法は、SwitchBot社のクラウドに接続し、そのクラウドAPIを利用する方法です。この方法には、SwitchBotハブ製品と、クラウドへの登録が必須です。でも、ほとんどのSwitchBot製品と赤外線リモコン機器がHomeKitから使用可能になります。

SwitchBotプラグインのページによると、この方式でHomeKitから使えるSwitchBot製品は、以下です。

  • SwitchBot スマート加湿器
  • SwitchBot 温湿度計
  • SwitchBot 温湿度計プラス
  • SwitchBot 防水温湿度計
  • SwitchBot 人感センサー
  • SwitchBot 開閉センサー
  • SwitchBot カーテン(Hub 2 – Matter接続の方が良いです)
  • SwitchBot ブラインドポール(Hub 2 – Matter接続が良いです)
  • SwitchBot スマート電球
  • SwitchBot シーリングライト
  • SwitchBot テープライト
  • SwitchBot ロック(Hub 2 – Matter接続が良いです)
  • SwitchBot ロボット掃除機S1/S1 Plus
  • SwitchBot プラグミニ(HomeKit対応版がおすすめです)
  • SwitchBot ボット

また、Hub 2またはHub Miniの赤外線リモコン機能で以下の家電が使用可能です。

  • テレビ、プロジェクター(On/Offと音量)
  • セットトップボックス、DVD、ストリーマー(On/Offと音量)
  • スピーカー(On/Offと音量)
  • ファン(On/Off、風速、首振り)
  • 照明(On/Off)
  • 空気清浄機(On/Off)
  • エアコン(On/Off、温度、運転モード)
  • カメラ(On/Off)
  • 掃除機(On/Off)
  • その他、On/Offできる機器

サポートする機能は少ないですが、ほぼ全てのSwitchBot製品を扱えます。

Homebridge接続 (BLE)

SwitchBotデバイスの一部は、BLE接続によりHomeKitから使えます。

BLEによりローカルに接続するので、ハブ製品が不要で、クラウドへの接続・登録も不要です。ローカル動作なので、応答速度の向上も期待できます。ただ、対応デバイスに制限があり、赤外線リモコンやロックは使用できません。またカーテンの場合、応答が不安定なこともありました。一方でボットは安定して動作しました。もし不具合があるようならクラウド接続すると良いと思います。

SwitchBotプラグインのページによると、この方式でHomeKitから使えるSwitchBot製品は、以下です。

  • SwitchBot スマート加湿器
  • SwitchBot 温湿度計
  • SwitchBot 温湿度計プラス
  • SwitchBot 防水温湿度計
  • SwitchBot 人感センサー
  • SwitchBot 開閉センサー
  • SwitchBot カーテン(Hub 2 – Matter接続の方が良いです)
  • SwitchBot ボット

Hub 2, Hub Miniの赤外線リモコン機能はBLE接続では動作しません。

SwitchBotおすすめ製品

実際に購入してHomeKitから使用したSwitchBot製品で、お勧めできるものは以下です。

  • Hub 2:Matter接続するために必須です。スマートリモコン機能を使用するためにはHomebridgeのクラウド接続が必要です。
  • HomeKit対応プラグ:簡単接続で安定して使用できます。
  • ロック:スマートロック自体が便利です。国内の多数のドアに取付可能で電波規制に準拠し、Matter対応した製品はSwitchBotロックだけです。安定して使用可能です。
  • カーテン:予想以上に便利でした。後付けなので設定位置が時々ずれるのが難点です。ブラインドは使用していませんが、おそらく同様に便利だと思います。
  • ボット:ちゃんと動作します。ボットはできるだけ使いたくないですが、どうしても必要な場面では便利です。

SwitchBot製品には、このほかいろいろな製品があります。どれもSwitchBotアプリから使う前提で設計されていて、良い製品だと思います。しかし、HomeKitから使用することを考えると、他の選択肢も検討すべきです。例えば、

  • Hub Mini:Matter機能がありませんのでHub 2がお勧めです。赤外線スマートリモコンとして使用するならば、Nature Remo nanoが、日本製品にきめ細かく対応していて、さらにMatter対応なので良いです。
  • リモートボタン:BLE方式の押しボタンスイッチです。HomeKitには接続できません。IKEAなどのZigbeeスイッチならば、Zigbee2MQTTを経由してHomeKitに接続可能です。また安価です。
  • 温度湿度センサー:Zigbee2MQTTをインストールすれば、これより安価なZigbee方式の温度湿度センサーが選択肢になります。
  • 人感センサ・開閉センサ:これもZigbee方式の安価なセンサーが多数販売されてます。IKEAのZigbee人感センサは安価で入手容易です。
  • シーリングライト:ハブ機能がありますがMatterブリッジ機能はありません。HomeKitから使う照明としてHomeKit対応の安価な他社シーリングライトが販売されていますので、そちらの方が簡単です。
  • 電球:HomeKit対応やMatter対応した他社電球、Zigbee2MQTTで使用できるZigbee電球が多数ありますので、そちらを選択した方が良いです。

まとめ

HomeKitで使うことを前提として、お勧めのSwitchBotデバイスと接続方式を以下の表にまとめました。◎の項目が、お勧めデバイスとその接続方式です。Homebridgeを設定する手間が必要なデバイスは◯にしてあります。△は動作が不安定だった接続例です。以下の製品のうち、SwitchBotの通常型プラグ、ブラインド、電球は現物での動作確認していません。

接続方式/
SwitchBot製品
HomeKit
(HAP)
Matter
(Hub 2)
Homebridge
(cloud)
Homebridge
(BLE)
プラグ (HomeKit) × × ×
プラグ (通常版)* × × ×
ロック × ×
カーテン ×
ブラインド* × ×
ボット × ×
スマートリモコン** × × ×
電球* × × ×

(*  現物での動作は未確認、** Hub mini, Hub 2で動作確認)

ほんの4ヶ月前はMatter対応Hub 2が未発売で、Homebridge不要で接続できるSwitchBotデバイスはHomeKit対応プラグしかありませんでした。それがMatter対応のおかげで対応製品が増えました。今後は、ボット、リモートボタン、リモコン経由のエアコン、各種センサーのMatter対応が予定されています。楽しみです。

コメント

  1. Se より:

    コメント失礼致します。
    日頃参考の為に拝見させていただいております。
    •raspberry zerohw
    •node18.xx (多分最新)
    •Switch botハブ2
    •Homebridge-Switch bot
    で登録したシーリングライト、エアコン、TV
    等をHomebridgeで使える用に設定したのですが
    HOMEアプリでは
    ライト、エアコンの表示がででおり
    オン、オフもできる用になってはいるのですが
    じっさいには機能していないです。

    HOMEアプリ→ライトオン→オンにはアプリ上なっているがシーリングライトはつかない
    プラグインの作成者様のページ等見てみたのですが上手く行きません。

    何かアドバイスがあればと思います。
    宜しくお願い致します。

    • diysmartmatter より:

      SwitchBot製品はMatter接続だけにしてHomebridge-SwitchBotプラグインも外してしまっているので、お役に立てないかもしれなくてすみません。

      その状態でSwitchBotアプリからは赤外線操作はできていますでしょうか?
      またHomeKitでの操作はSwitchBotアプリの表示に反映されているでしょうか?

      SwitchBotのweb API (Open API)は仕様が公開されていて、検索するとcurlコマンドやPythonプログラムから動かす方法が見つかります。それで動作するかどうかで、Homebridgeの問題なのか、web APIの設定の問題なのか切り分けられると思います。(HomeKitにアクセサリの表示が出ているということなのでweb APIは動かせているような気もしますが)

      • Se より:

        お忙しい中コメント返信ありがとうございます。
        HOMEアプリでオンにしてもSwitch botのアプリ上では反映されていませんでした。

        Switch botのアプリ上ではオンにすると
        該当のライト等ちゃんとつきます。

        以前もNature remoで
        現在Nature remoプラットフォームという
        プラグインを使っているのですが
        プラグイン自体が更新されていなくて
        他のNature remoのプラグインを導入して
        やった際も同じ現象になった事がありました….
        Matter対応して赤外線もいけると思ったのですがちゃんと調べなかった私が悪かったですね。
        原因がわかればいいんですが…

        • diysmartmatter より:

          SwitchBotのクラウドにリクエストが届いていない感じでしょうか?
          トークンとシークレットを取得し直すとか、
          curlやPythonでOpen APIを叩いてみるとかかな

          Matter対応したスマートリモコンは現時点ではNature Remo nanoだけですね

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