気圧センサーには未対応だったHomeKit

非対応品を使う

AqaraのZigbee気温・湿度・気圧センサをHomeKitから使おうとしました。Appleは気圧センサをサポートしていないので、EveのHomeKitアプリからのみ使用可能でした。

Aqaraの気圧センサ

AqaraがZigbee方式の、気温・湿度・気圧センサを製品化しています。AliExpressで送料込み1,705円でした。

Zigbee2MQTTの対応デバイス一覧にも掲載されていますし、Homebridgeのmqttthingにも気圧センサの項目があるので、HomeKitで使えると思い購入してみました。しかし本家のApple HomeKitが気圧センサに対応していないため、Appleのホーム.appからは使えませんでした。一方で、EvaがHomeKitを拡張して気圧センサに対応しているため、EvaのHomeKitアプリからは使えました。

開封する

Aqaraブランドなので、そこそこ綺麗な箱に入ってました。AqaraはXiaomiのサブブランドで、コスパを良くする方向性の製品群らしいです。

深圳で作っているようです。

CR2032のボタン電池仕様なので、薄型です。デザインも良いです。

リセットボタンは側面にあります。ピン類を使わなくても、ギリギリ指で押せる感じで、ちょうど良い大きさです。

Zigbee2MQTTで使う

この製品は、通常はAqaraのハブとクラウドを使用して使います。それらを使わずに、いつものようにZigbee2MQTTで直接接続して使用します。Zigbee2MQTTサーバ、MQTTブローカー (Mosquitto) 、Homebridgeが動作していて、さらにHomebridgeにZigbee2MQTTを使用するプラグインが入っている必要があります。手元の環境では、これらをRaspbetty Piで動かしてます。

設定の詳細に関しては、以下をご覧ください。

HomeKitでZigbeeを使う:Zigbee2MQTTを導入する
Zigbee2MQTTは、ZigbeeデバイスとMQTTブローカーをブリッジするプログラムです。Zigbeeデバイスと情報交換し、その情報をMQTTに橋渡します。Zigbeeデバイス製品を使用するためには、一般には各社の専用ブリッジ製品が必...
品薄Raspberry Pi 4が買えたのでHomebridgeを引越した
ずっと品切れだったRaspberry Pi 4が入手できたので、 Homebridge本体と Mqttthingプラグイン Zigbee2MQTTプラグイン Mosquitto Zigbee2MQTT をインストールしました。補助記憶にはU...

Z2Mでペアリングする

側面のリセットボタンを、指で5秒以上長押しするとLEDが点滅開始し、Zigbeeのペアリングか始まります。Zigbee2MQTTのwebインタフェースでペアリングを有効にすれば、

1分程度でペアリングが完了しました。Zigbee2MQTTにはXiaomi製品として認識されました。正しく認識されているようです。

MQTTブローカのmosquittoにターミナルコマンドでサブスクライブしたところ、気温、湿度、気圧が取得されていることを確認できました。0x9999999999999999の部分はZigbeeのアドレスです。

$ mosquitto_sub -t zigbee2mqtt/0x9999999999999999/# -v
zigbee2mqtt/0x9999999999999999 {"humidity":59.22,"linkquality":182,"pressure":1003.3,"temperature":25.67}
zigbee2mqtt/0x9999999999999999 {"humidity":59.46,"linkquality":182,"pressure":1003.3,"temperature":25.67}
zigbee2mqtt/0x9999999999999999 {"humidity":59.46,"linkquality":182,"pressure":1003.2,"temperature":25.67}

Appleは気圧に未対応

これでいつものように、iPhoneやMacのホーム.appから気温、気圧、気圧が表示されるのかと期待したのですが、表示されたのは気温と気圧だけでした。

mqttthinのページには気圧センサの項目もあったので、それに従った設定も試みました。名前はAqara Sensorにしました。でもその結果、未対応の項目が現れただけでした。

mqttthingの説明をちゃんと読んだら、Apple HomeKitは気圧センサに対応していないようです。そこでEve社が、HomeKitの仕様を拡張して、気圧センサに対応した拡張版HomeKitを作っていて、EveのHomeKitアプリならば気圧が扱えるようです。mqttthinの気圧機能は、Eveアプリを使うための設定でした。以前紹介した履歴機能と同じ状況です。

HomeKitアクセサリの履歴をグラフ表示する
Eve for HomeKitというiPhoneアプリは、Apple純正のホーム.appに相当するアプリで、HomeKitアクセサリを操作します。純正アプリの機能に加えて、温度センサーなどの履歴をグラフ表示する機能があります。グラフ化はEv...

Eveのアプリを開くと、気圧も表示されていました。

ということで、Apple純正アプリは気圧に対応していないという残念な状況を知りました。

HomeKit未対応センサ

数値を出力するタイプのセンサで、HomeKitが対応するセンサには、気温、湿度(相対湿度)、照度のほかに、CO2、PM2.5、PM10などがあるようです。気温、湿度、照度以外は動作確認したことがないので、そのうちに試したいと思います。

一方で、今回試みた気圧のほか、雨量、風速、風向、紫外線強度、消費電力などの数値データには対応していないようです。このうち、電力を除く気象関係のデータは、今回の気圧と同様に、Eve社がHomeKitの仕様を独自に拡張していて、EveのHomeKitアプリから使えるらしいです。

気温・湿度は住環境により異なるし、冷暖房や除湿器などの制御に必要です。でもそれ以外の気象データはこれといった使い道がありません。さらには地域の気象データを利用してもほぼ同様な値のはずなので、システムから除外したということかと思います。これらのデータや履歴機能が使いたい場合は、Eveのアプリを使うか、Home Assistantなどを使うことになるのかと思います。

まとめ

AqaraのZigbee気圧センサを使用しました。センサ自体は小型で洒落ていて、Zigbee2MQTTで問題なく動作しました。ただAppleのHomeKitに気圧を扱う機能がなくて、Appleホームからは使えませんでした。HomeKitを独自に拡張しているEveのアプリからは使用することができました。

Appleとして考えがあってHomeKit機能を決めているのだとは思いますが、Eveが実施しているくらいの機能拡張は欲しいと思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました