Zigbee方式の煙感知器を、Zigbee2MQTT経由でHomeKitに接続しました。HomeKitの煙センサとして機能し、煙を感知するとiPhoneやMacに「重大な通知」が届きます。
HomeKitで使えるZigbee煙感知器
煙検知器は、火災で発生する煙を検知して知らせてくれる火災報知器の一種です。煙によって光が遮られることを光センサで検出する仕組みです。国内サイトでは、警報が鳴るだけの機能の感知器が2,000円前後で売られてます。
AliExpressでは同じくらいの価格で、Tuyaに対応したZigbee方式の煙感知器が売られてます。これはおすすめです。送料込み1,600円くらいです。HomeKitに組み込めて、煙センサとして動作します。キッチンには熱感知式の火災報知器とガス漏れ警報器がすでにあるのですが、それに追加で煙感知器も欲しいと思いました。安いので廊下やサーバーを置いている部屋にも欲しいです。サイズは以下の通りです。なお、同じ形状でWi-Fiモデルも流通してますが、Wi-FiモデルはZigbee2MQTTで使用できないので注意してください。
HomeKitで使うための準備
この煙検知器をHomeKitで使うためには、Zigbee電波をLANに、ZigbeeプロトコルをHomeKitプロトコルに橋渡しするブリッジを用意する必要があります。
TuyaのHubを使う
動作確認していませんが、TuyaのZigbee製品を、HomeKitに接続するためのHub製品がいくつか販売されています。たとえばこれなどはMatterにもThreadにも対応しているようです。これを用意すれば、HomeKitから使用できるはずです。
Zigbee2MQTTを使う
でも、ここではいつものようにZigbee2MQTTを使用します。Tuya以外のZigbee機器も使用できます。このために、Zigbee2MQTTサーバ、MQTTブローカー (Mosquitto) 、Homebridgeが動作していて、さらにHomebridgeにZigbee2MQTTを使用するプラグインが入っている必要があります。手元の環境では、これらをRaspbetty Piで動かしてます。
設定の詳細に関しては、以下をご覧ください。
開封する
こんな箱で届きました。
早速開封します。下の写真に示すように、単4電池を2個使用します。写真の右側が、天井への取り付け板です。板を固定するネジと両面テープが付属していました。取り付け板に本体をはめ込んで、回して固定します。本体には、丸で囲んだ場所に、押しボタンスイッチがあります。最初は、人が押すリセットスイッチかと思ったのですが、そうではなくて、取り付け板を検出するスイッチでした。本体を取り付けると、取り付け板がこのボタンを押し、それで煙感知を開始します。
3個のネジを外すと、本体の中が見られます。丸い突起になった押しボタンスイッチの裏側には、マイクロスイッチが入っていました。ローコストなのに凝った造りです。
蓋側には圧電スピーカーが付いています。Zigbee接続をしなくても、市販の電池式煙感知器と同様、感知器本体だけで機能して、アラーム音で異常を知らせてくれます。
CPUはTuyaのZigbeeモジュールでした。ZTUというチップです。
Tuyaのドアセンサや温度センサでお馴染みのチップです。仕様の一部は以下で公開されています。
裏側以外に、本体側面、本体表面にボタンがあります。側面のボタンは、ピンで押すリセットボタンです。表面のボタンは操作ボタンで、中に赤色LEDが入っていて表示器を兼ねてます。
HomeKitに接続する
早速電池を入れてペアリングします。リセット穴にピンを差し込んで、中のスイッチを5秒程度長押しすると、Zigbeeのペアリングか始まります。Zigbee2MQTTのwebインタフェースでペアリングを有効にすれば、
10秒くらいでペアリングが完了します。ペアリング後にfriendly nameをsmokeに変更した様子です。煙センサとして機能してます。
この後センサは、iPhoneやMacのホーム.appの画面にも、すぐに表示されます。
「煙センサー」として表示されています。国内ではHomeKit用の煙センサは販売されていないので、この表示はなかなか見られないと思います。クリックすると詳細が見えます。
オートメーションも組めます。例えば、煙を感知した場合に、すべての照明を点灯するようなオートメーションを用意すると、非常時に役立つかもしれません。本体にブザーは付いていますし、後述するように「重大な通知」で知らせてくれるので、警報を知らせるためだけのオートメーションは不要かもしれません。
動作確認する
早速キッチン天井に取り付けました。
正常に動作している場合、表面のLEDが1分に1回短く点灯します。電池が少なくなると、2回点灯するそうです。このLEDと一体になっているスイッチを長押しすると、警報器の試験ができます。アラーム音が3回鳴動すると同時に、Zigbeeにも煙を感知したことが伝わります。
その結果、指定したオートメーションが実行されるほか、iPhoneとMacに「重大な通知」が現れます。これは通常の通知とは別にon/off設定する通知です。デフォルトでは、おやすみモードなどと関係なく常時受け取り、大きな警報音で知らせる設定になってます。
Macのホーム.appにも、重大な通知として表示されました。
実際に煙を使っての試験もしました。小さな紙片に火を付けてすぐに消し、その後に出る煙を検知器に近づけたところ、正しく検知して警報音が鳴りました。Zigbee経由でのメッセージも流れてHomeKitが反応しました。この場合は上述の動作試験とは違い、警報音は鳴り続けます。煙が消失すれば止まるようですが、表面のLED内蔵ボタンを押してすぐに止めることもできます。
まとめ
Zigbeeで接続する煙感知器を取り付けました。造りはしっかりしていてHomeKitでちゃんと使える、とても良い製品でした。HomeKitのために揃えた製品の中で、一番実用的だったかもしれません。
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